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セクシャリティ関連映画 [1980年代(2)]
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愛のイエントル
製作年/国：
1983年／米国
監督：
バーブラ・ストライサンド
キャスト：
バーブラ・ストライサンド
メディア：
ストーリーとポイント
20世紀初頭のポーランド。男性だけに学問の自由が与えられていた。読書好きの少女イエントルは学者であった最愛の父の死をきっかけに、男装して神学校に入学することを決意する。イエントルの周りで起こる騒動と半生を描く。
神学校で出会った級友に恋心を抱くようになるイエントル。しかし、男性として生きているため、周囲の誤解と偏見に悩まされるところが面白い。さらに、その男性の恋人と婚約させられそうになるくだりにはレズビアン的要素も垣間見られる。向学心に燃え、自立していく女性の物語としても秀逸。ストライサンドが製作、監督、脚本、主演、主題歌の5役に挑戦した。アカデミー賞編曲賞受賞。
女ともだち
製作年/国：
1983年／フランス
監督：
ディアンヌ・キュリス
キャスト：
ミュウ・ミュウ
イザベル・ユペール
メディア：
ストーリーとポイント
第二次大戦下のリヨン。ユダヤ人ゆえ収容所送りを逃れるために愛のない結婚をしたレナと、新婚直後の前夫をナチに射殺された過去を持つマドレーヌ。二人は子供の学芸会で出会い、しだいに惹かれあっていく。
何度もの危機を越え、二人の友情が愛に深まっていくさまが描かれる。妻の変貌を前にして動揺する夫を尻目に、ときには狡かつに、ときには愚かに、互いを求める二人の姿に、女性の持つ芯の強さがにじみ出ていて痛快。互いに助け合うことで自立していく女性の物語としても、良質の作品。
シルクウッド
製作年/国：
1983年／米国
監督：
マイク・ニコルズ
キャスト：
メリル・ストリープ
シェール
メディア：
ストーリーとポイント
プルトニウム製造工場で働くカレンは、離婚し子供を夫にとられていた。現在は恋人ドルー、女友達ドリーと暮らしている。放射能汚染事故をきっかけに、会社の対応や記録の改ざんに疑問を感じたカレンは、労働組合の代表としてと闘い始める。1974年、謎の事故死を遂げたカレン・シルクウッドの実話の映画化。物語は事件の真相をさぐるのではなく、カレンという女性の半生に焦点をあてている。
シェール演じるドリーは、レズビアン。受け入れられないと知りつつもカレンに愛を打ち明けるシーンが切ない。平凡な女性だったカレンが、会社の陰湿なイジメや同僚の冷ややかな視線に負けず、信念を貫いて強く闘おうとする姿も胸を打つ。賛美歌「アメイジング・グレイス」の流れるラスト、ドリーが流す涙に複雑な思いを抱く。シェールがゴールデン・グローブ賞助演女優賞を受賞。
リアンナ
製作年/国：
1983年／米国
監督：
ジョン・セイルズ
キャスト：
リンダ・グリフィス
ジェーン・ホーラレン
メディア：
ストーリーとポイント
30代の主婦リアンナは、大学講師の夫と2人の子供と暮らしていた。夫の勤める大学の夜間クラスで児童心理学を学び始めたリアンナは、 講師ルースと出会い、彼女の生き方に影響されていく。やがて、2人は恋人として結ばれるが、関係を隠そうとするルースの態度にリアンナは不信感をつのらせていく･･･結婚と愛を軸に女性の自立を描いた映画。
夫とは教え子と教師として出会ったリアンナには結婚によって大学を辞めた過去が。キャリアを捨て専業主婦となったリアンナが、夫の浮気や女性蔑視的な言動に不満をふくらませていく姿には、女性として生きることの苦悩が凝縮されているよう。終盤、街を歩くさまざまな女性に向けるリアンナのまなざしのやわらかさに、女性への共感が感じられ優しい気持ちになる。公開当時は、妻が夫と子供を捨て女性の恋人と暮らす、というストーリーが衝撃的と話題になった問題作でもあった。
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