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レビュー Vol.7: トランスアメリカ
昨年(2006年)7月に公開されたこの作品は、性同一性障害の男性が息子とアメリカを横断する、いわゆるロードムービー。

性同一性障害のブリー役を演じるのは、実は本物の女性(「デスペラートな妻たち」のリネット役のフェリシティ・ハフマン)。つまり、女性が、女性になるのを夢見る性同一性障害の男性を演じている。彼女はこの演技でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブ賞女優賞を獲得している。どんな風に演じているのか興味津々だったけれど、彼女は性同一性障害の男性、というよりも、最も望んできたこと(SRS手術)の実現を目前に、突然手にした“愛”にとまどいながら変化していく女性を見事に演じていたと思う。

親になった実感もなく、突然息子がいると知ったブリーが、待ち望んでいたSRS手術を受けたにもかかわらず、たった1週間をともに過ごした息子を思って、涙する姿がとても印象に残りました。

基本的にロードムービーで淡々としていて、且つ性同一性障害をピックアップしているわけではないので、そのジャンルの映画としてのコメントはあまりありません。

「スカートの下に何があるかより もっとだいじなこと。」

がキャッチコピーの本作、映画を見た後に伝わってくるメッセージにジンとします。

(スタッフレビュー)


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