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同性愛コード |
2007年8月19日
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大衆文化の中で同性愛が以前に比べて肯定的に描かれている。同性愛に対する社会の視線も共に変わっている。1960年代に米国の連続殺人事件を映画化した『ゾディアック』で、各マスコミは「犯人は同性愛者」と推測した。半面、昨年、アカデミーは同性愛の映画『ブロークバック・マウンテン』に作品賞の栄光をもたらした。保守的なアカデミーの選択だから、さらに話題となった。
国内でも同様である。映画・ドラマ・広告の中で、同性愛の描写ははるかに大胆になり、観客はさらに寛大になった。映画『王の男』は同性愛コードを入れたにもかかわらず、軽く1000万人の高地を乗りこえた。ゲイのカップルが登場する『後悔しない』は、独立長編映画最高の興行を記録した。
最近、若年層で大人気を博している民放MBCテレビ(文化放送)のドラマ『コーヒープリンス1号店』も放送の初期に、同性愛のコードで関心を集めた。「見かけは美少年」の男装女性とイケメンのロマンスだ。もちろん、異性愛カップルのハッピーエンディングに結論付けられたが、外観上「男男カップル」のせつないロマンスが興行ブームの要因となった。とりわけ女性視聴者らが拒否感なくドラマを楽しんだ。
最近、民放SBS(ソウル放送)ラジオの番組『キム・オジュンのニュース&ジョイ』が行なった調査でも、ドラマ・映画の「同性愛」題材に対する選好度は男性(16%)より女性(25%)が高かった。世代別にも20代(24%)、30代(23%)、40代(16%)の順だった。全体的には選好より「非好感」が多いものの、若い女性ほど拒否感が少ないとの結論だ。実際『後悔しない』の主な観客も20代女性だった。
こうした「ゲイロマンス」は10代の少女ファンらが男性スターを主人公に作り出す物語「ファンフィク(Fan-Fiction)」の定番でもある。「オパ(お兄さんという意味の韓国語、最近では恋人関係などで男性に対しても使う)」を他の女性に奪われるよりは、「オパ」ら同士で愛しあうのを願うところからはじまった性的幻想だ。「ヤオイ」と呼ばれるこうした傾向は、10代少女らの下位文化に位置付けられた。
最近では、こうした下位文化が順次主流の商業コードに登場する傾向にある。その後ろに、変化した男女の権力関係が隠れている。ひとまず、自身の性的欲望を示し「性的主体」に浮上する女性らがいる。それらが男性を性的消費の対象に見なす方式の一つにゲイロマンスを活用している。夏休みのそう艇キャンプで少年がゲイに誕生する過程を描いたドイツの青春映画『夏の突風』が、機会がある度美少年の裸を展示するのも同じ脈絡に思われる。
(中央日報) |
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