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イタリア 同性愛者含む同居権利法案に賛成、反対真っ二つ

2007年5月14日
イタリア政府が起案した同性愛者を含む「同居カップルの権利(DICO)」法案に反対し、同国のカトリック教会関係組織と信者らは12日夕、ローマ市街で大集会を開き、「伝統的な家族制度を守れ」と訴えた。一方、法案を支持する最左派は同市街で「世俗的な価値を認めろ」と集会を催し、対立を鮮明にした。

法案は婚姻届を出していない事実婚者らに財産相続権などを認め、同居カップルを「家族」と認知する内容。男女間の正式な婚姻に基づく家族のみを認めるカトリック教会は反発し、国を二分する論議となっている。

教会側は12日を「家族の日」と定め、全国22のカトリック組織が信者を動員、集会会場のサン・ジョバンニ広場は予想を上回る20万人以上の人でごった返した。イタリア中部チェルビアから来た女性教諭、マリア・モンテナーリさん(50)は「事実婚で暮らすのは勝手だが、正式な家族と同等の権利を与えられるべきでない。政府は伝統的家族を軽視してはならない」と語った。

参加者は敬虔(けいけん)な信者が多く、若者からも「同性愛は誤った行為だ」(男子高校生)という保守的な意見が聞かれた。集会には政府内の「反法案派」であるマステラ法相のほか、野党の中道右派の政治家も大勢駆けつけた。

一方、西へ約3キロ離れたナボーナ広場では、与党最左派勢力が「世俗派集会」を組織した。参加者は同性愛者が多く、女子大生のクラウディア・カルーソさん(24)は「カトリックの権威は何もかも禁じる。DICOは伝統を壊すわけでなく、文化を豊かにするもの」と話した。肩を寄せ合う同性愛カップルからは「パートナーが病気の時も助けられるような権利がほしい」という声が聞かれた。

同法案をめぐっては与党内も賛否両論に分かれており、国会での可決は微妙な情勢だ。

(毎日新聞)

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