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ゲイの歴史的政治家が二作品で映画化 |
2007年4月13日
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ガス・ヴァン・サントとブライアン・シンガーの両監督が、アメリカで最初にゲイとして政治家になったハーヴィー・ミルクの伝記映画の製作を予定している。
ゲイの解放と選挙での勝利、そして嫉妬深い銃撃者によって死に至ったハーヴィー・ミルクの物語は非常に注目すべき作品として期待されるが、監督をする二人は、彼の人生をそれぞれ全く異なるバージョンで製作するようだ。
シンガーが「X-Men 1〜3」と「スーパーマン・リターンズ」でその評価を不動にした頃、ヴァン・サントは「マイ・プライベート・アイダホ」「ドラッグストア・カウボーイ」「カウガール・ブルース」を制作。シンガー監督の映画「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー賞脚本賞を受賞した脚本家クリストファー・マックァリーが、今回の映画「メイヤー・オブ・カストロ・ストリート」で再びシンガーと手を組む。
一方、ゲイであるヴァン・サント監督は、自らミルク氏についての脚本に取り組んでいる。ハーヴィー・バーナード・ミルクは、アメリカの歴史の中で最初にゲイとして当選した政治家であり、「カストロ通りの市長」として知られ、草の根の政治勢力としてのLGBTコミュニティを立ち上げた手腕により、同性愛者の活動家の間で尊敬と賞賛を受けている。
1977年にサンフランシスコ市評議委員に当選。
選挙から11ヵ月の間に、同性愛者の権利議案を後援し、ゲイとレスビアンの教職員を解雇できる条例を破棄することに尽力したが、1978年11月27日に、不満を持った前職ダン・ホワイトによって市庁舎内で暗殺された。ホワイトはその時、マスコーニ・サンフランシスコ市長も殺害。
「もし私の頭に弾丸が刺されば、その弾丸ですべてのクローゼットのドアを打ち破ってほしい」という有名な声明は、彼自身が自らの早い死を予見して録音したもの。
ホワイトのミルク氏殺害による判決がわずか7年8ヶ月の禁固刑だった為、サンフランシスコの同性愛者のコミュニティは暴動を起こし、160人以上が負傷した。ホワイト・ナイトの暴動と呼ばれる。
ハーヴィー・ミルクは死後、同性愛者の殉教者とみなされるようになり、多くの同性愛者コミュニティ機関が彼の栄誉を称えその名前を用いている。サンフランシスコ市庁舎に彼の胸像の設置が決まり、暗殺後30年目の2008年、5月22日のハーヴィーの誕生日に除幕される予定。
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