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都城市議会:男女共同参画条例案を可決 性的少数者配慮の文言削除/宮崎
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2006年9月23日
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性的少数者に配慮した文言を削除し、同性愛者や人権擁護団体などが抗議していた都城市の「男女共同参画社会づくり条例案」は22日、市議会本会議で採決され、出席39議員のうち22人の賛成多数で原案通り可決された。削除された文言を復活する修正案は、16人の賛成少数で否決した。10月1日に施行される。
条例案は1市4町の合併による新都城市の発足に伴い、新たに制定するもの。大筋で旧市の条例を踏襲しながらも、人権尊重の対象として旧市条例が例示していた「性別または性的指向にかかわらず」の文言を削除。「すべての人」という言葉に置き換えた。
本会議では6議員が修正案を提出。討論では「性的少数者に対する偏見と差別が残る中、原案はその存在自体を無視するもの」「『すべての人』には性的少数者も含まれる。原案でも旧市条例の精神はそのまま引き継がれる」など、賛否両論が激しく対立した。
条例案には大阪府議の尾辻かな子さん(31)や人権団体が抗議し、修正を求めていた。傍聴席で審議を見守った都城市内の女性(55)は「性的少数者の人権は憲法でも十分に守られているとは言えず、『すべての人』でひとくくりに出来ない。市は市民の意見を十分に聞かず、拙速に作業を進めた」と批判した。
長峯誠市長は「性的少数者を排除するものではないことを理解していただいた。啓発活動など具体的な行動でもそのことを示していきたい」と話した。
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