中国の公安当局が今月、北京で予定されていた同性愛者らの文化イベントを開催直前に阻止していたことが20日、複数の関係者の話で分かった。公安当局は「防災上の不備」を理由に挙げたが、実際は性に関する表現規制が目的の可能性が高い。
イベントは同性愛者の人権がテーマで、同種の文化活動が中国で開催されるのは初めてとの触れ込みだった。国際人権監視団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(本部ニューヨーク)は「中国政府は同性愛者らの基本的人権を踏みにじった」とする声明を発表した。
主催者は同性愛者や同性愛を支持する文化人、学生ら。関係者によると、16日に開催する方向で北京市内で準備していたが、14日に公安当局が中止を言い渡した。主催者側は規模を縮小、飲食店を借りて開催することにしたが、警察官約30人が押し入り、中止に追い込まれたという。
(共同通信)
|