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レビュー Vol.5: V(ヴィー)フォー・ヴェンデッタ
「レオン」の子役(ナタリー・ポートマン)が出ているアクション映画を見ようか。

そんな軽い気持ちでチョイスした本作品は、以外にも内面に語りかける深い作品。それが分かるのは、作品もいよいよ大詰めというところ。

映画館で見た予告では、ナタリー・ポートマンが坊主になってるシーンが印象的で、彼女が無敵のヒロインになって悪を倒す、といった内容を想像していたので、いつまで経っても戦い方を訓練しない彼女にハラハラしながら鑑賞してしまいました。結局ナタリー・ポートマンは、戦士にはならず、悪に立ち向かわず、女性の無敵ヒーロー誕生とはならなかったわけですが・・・。

舞台は、独裁者に抑圧されたファシズム国家になっている近未来のイギリス。思想や宗教が制限され、自由を求める民は、反国家分子として排除される。

このファシズム国家で抑圧されているものとしてピックアップされているのが、同性愛者。思想や宗教、音楽などではなく、同性愛。単に題材にしやすい、分かり易い、という理由かもしれませんが、たとえそうだったとしても、当事者である自分にとっては、訴える力が思いのほか強かったです。

主人公であるナタリー・ポートマンが精神的にも肉体的にも追い詰められたところで、それを救うのが、レズビアンの女性です。彼女とその恋人の回想シーンがとても素敵で、そのシーンと、同性愛が抑圧・弾圧されるシーンのコントラストに胸が痛みます。

権力と暴力で国民をコントロールする国家
国民を抑圧から解放しようと正義の鉄拳を振るう仮面のテロリスト
国がおかしいと思いながらも恐怖に打ち勝てない女性

本作品のストーリーや背景はほとんど意味がなく、この3つの要素がメッセージを伝える為のただの材料です。なので若干分かりづらかったり、設定がおかしかったりします。加えて、メッセージが見えてくるのは、ほんとに後半。ですが、メッセージが心にグッときます!アクション映画じゃないんだ!というギャップもお楽しみ下さい。

ちなみに、本作品の監督は、特にゲイジャンルを扱っているということはなく、マトリックスの助監督などをやっていらっしゃいます。

(スタッフレビュー)


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